C型肝炎ウイルス抗体
検査名の通り、C型肝炎ウイルスに感染しているか、また過去に感染していたかがわかります。
もちろん結果は-、陰性であるべきです。
結果が+の場合で、ALT(GPT)とAST(GOT)の数値も高い場合は、現在C型肝炎ウイルスに感染していると見て、ほぼ間違いありません。
確実な結果は、直接ウイルスの量を調べることでわかります。
C型肝炎からの慢性肝炎になると、肝硬変や肝細胞がんが発症する確率が高まるので、早期発見と治療が必要です。
A/G比
A/G比とは、アルブミンとグロブリン濃度の比率です。
アルブミンとは総たんぱくの約67%を占めるたんぱく質、グロブリンはそれらのたんぱく質を包み込んでいるたんぱく質です。
基準値は1.4~2.2とされています。
肝細胞に障害が出て、肝機能が低下すると数値が下がってしまいます。
総コレステロール
TC(T-CHO)と略されることもある総コレステロールは、善玉コレステロールと悪玉コレステロールを合わせた、血液中の全てのコレステロールのことです。
基準値は112~244mg/dLです。
コレステロールの約三割は、肝臓でたんぱく質を合成して作られ、胆汁と一緒に分泌されます。
ですので、肝臓のはたらきが悪いと総コレステロールの数値は下がってしまいます。
また、食事でのコレステロールの取りすぎや運動不足が続くと、総コレステロールの数値も高くなり、動脈硬化にも繋がるので注意が必要です。
PT
PTは、プロトロンビン時間の略です。
プロトロンビンとは、血液を固める働きをする酵素のことで、血小板を活性化させる機能もあります。検査は、まず採取した血液中から血漿を取り出します。
そこにカルシウムと組織トロンボプラスチンを加え、これが凝固する時間を測定します。
基準値は11~15秒です。
11秒より早い場合は特に心配ありませんが、15秒を超えている場合は注意が必要です。
プロトロンビンは肝臓でつくられているため、肝臓の機能が低下していると、プロトロンビンの生産量も減ってしまいます。
プロトロンビンが足りないと、血液が固まるまでの時間も長くなってしまいます。
ですので、PTの数値が15秒を超えている場合は、肝硬変や肝炎の可能性があるということです。
その他
その他にも、肝臓の検査にはいろいろなものがあります。
ZTT、クンケル混濁試験の基準値は2.0~7.0、TTT、チモール混濁試験の基準値は0.6~5.1です。
γグロブリンの基準値は13.2~23.6%です。
ICG、インドシアニングリーンの基準値は10%以下とされています。
これらの結果からは肝臓の線維化の程度がわかるので、肝炎や感染症、肝硬変の早期発見に繋がります。